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ねこちゃん達の思い出

ちっちゃな生き物、って不思議です。
その存在だけで、心をなごませ、幸せにしてくれます。
この部屋では、今までに出会ったねこちゃんやわんちゃん達の思い出の中から
今思い出しても、ほんわかしてしまうようなものだけを書いていきます。

うちのねこ達は「お気に入り」のご主人?をめいめいが勝手に決めているようで、
「ミルク&ミーシャ」は主人、「ピーター&ブリ」は息子、「たんたん&みけ」は犬のももちゃん、
「うぐ」は娘、がそれぞれの仲良し相手です。
わたしと一番仲がいいのは「ふうちゃん」。
この子は私にとっても「次女」にあたるくらい大事な大事な可愛い娘です。
ふうちゃんがうちにやってきたのは、10数年前、1994年頃のことになります。
定時で働きだした頃で、慣れない仕事に毎日緊張して疲れきっていました。
その日も、ぐったり疲れて駅からの道をとぼとぼ歩いていたら、どこからともなくねこちゃんの声が..
「にぁ〜、にぁ〜」ってとても甲高い子猫みたいな声...
「子猫じゃないですように。大きなねこですように。」..と念じながらあたりを見まわします。
団地住まいではもう限界、というくらい犬・ねこがいるのでもうこれ以上拾って帰れないのです。
「ほっとけないくらい小さかったらどうしよう..大きなねこですように..」...
と、いましたいました。茂みのかげに今まで見たことないくらいちいちゃな子猫が...
「なんて小さな...」と思った瞬間、他のことは全部忘れてしまいました。
とりあえず、親猫からはぐれた子かも知れないので離れたところから様子を見ていたのですが、
どう見てもひとりぼっちの捨て猫みたいで、寒そうに震えています...
「お母さんとおいで。あったかくしてあげる。」
気がつくとその子を抱き上げて両手で包んで歩いていました。
オーバーのポケットにすっぽりと入っちゃうくらい、ちいちゃいんです...
いきなり人間に抱き上げられたというのに、なぜかその子は安心したように
ま〜るくなって気持ちよさそうにしています。
家に着くと、娘と息子は久しぶりの子猫に大喜び...
反対に主人は渋い顔です。....「これ以上、飼われへんで。」「うん、わかってる..」
話あった結果、とりあえず、親猫がいるかも知れないし、もう一度元いた場所に戻す、
ということになってしまいました。「最低でも4時間ほどおいといて、もう一回見にいった時に
まだひとりぼっちでおったら、連れて帰ってきてもいい」ということに...
こたつで幸せそうにしている子猫を見ると、このままおいときたくって仕方がなかったのですが、
万が一、親猫が探しているのだとしたら、引き離すのもむごい気がして、主人のいう通りにすることにしました。
主人が元いた場所まで連れていっちゃった後、何も手につかず、ひたすら心配しながら
時間のたつのを待ちます....4時間も我慢できなくて、2時間ほどたってから
走って、子猫のいたところへ行きました。
!!ところが、いないんです。....「ねこちゃん〜!!ねこちゃん〜!!」
まるで飼い猫がいなくなったみたいに、必死であちこち探しました。
「やっぱり親ねこが連れていったのかな。」とは思いつつ、なんだかあれは私の子のような気がして、
暗くなってしまってよく見えない茂みやあっちの通りや、そこら中を探しました。
「ねこちゃん〜!!」...とある茂みのところで呼びかけた時、まるで私の声を待っていたかの
ように、「にぁ〜っ、にぁ〜っ」って聞き覚えのある声が。
「ねこちゃん?」...とてとてとて、とあの子がこっちへやってきました。
そのまま私の手の中へ入ってくると、まるで「やっと帰れた」とでもいうかのように、
くたっ、としがみついてきました。
「これは私の子やねん。絶対もう離さへんから。」...また連れてきたのか、と主人は
びっくりしていましたが、私がこわい顔で宣言したので、もう何も言いませんでした(^^)。
この年、初めての仕事でいろいろつらいこともあったのですが、
この子のおかげで、どんな時も乗り切ることができました。
落ち込んで帰ってきても、すこすこと幸せそうに眠る顔や、安心しきってお腹をだして眠る姿、
甘えてわたしにぺったりともたれかかって遊ぶ姿なんかを見ていると、
「まあ、気にせんでもいいか。なんでもいいや。この子がいるんだし。」と不思議に安らかな気分になれるのです。
ふうちゃんも私のことを「おかあさん」と思ってくれてるのか、
いつもべったり。ごはんを作っている時は足元ですりすりしてますし、こうしてパソコンを
打っている今は、モニターの上で気持ちよさそうに丸くなっています。(それだけはやめてくれよ〜(^^;))
寝る時は同じ枕でぺったりとくっついて♪
ベッドで眠っているのをほっといてテレビを見に行くと、すぐにたたっと走ってきておひざの上に。
どの子も大事な子だし、どの子を育てた時も不思議なやすらぎを覚えたものですが、
なぜだかふうちゃんだけは特別です。最初に会った時から、「これは私の子」という気がしました。
ふうちゃん、いつまでも一緒にいようね♪♪

門のすぐ横に我が家のあひる「太郎」のおうち&池があります。
通りからラティスの柵越しにさわったりえさをやったりできるので
近所の人やお散歩中の子ども連れの方々の人気者なのは知っていたのですが..
たまに注文する「ピザの宅配屋」さんでも有名だとは知りませんでした(^^;)
うちから注文の電話があると、
「あひるの家から〜」..「はいよ。あひるの家、ピザご注文〜」...
って言われてたらしい...
どうしてわかったか、というと、そのピザ屋さんの別の支店で娘がアルバイトをしているのです。
ある時、たまたま娘が注文したら、なぜかお店が忙しかったらしく、「社長」さんが
直々に配達に来られたそうな。その時は何も言わずに帰っていったのですが、
「あひる」がよほどインパクトがあったみたいで、次の日から、あちこちで
「あひる」のいる家のお話をされるんですって....
娘の働く支店の店長にも、「君のとこには、"あひる"好きの高校生がいるねえ」って
会うたびに言ってくれるみたい...
とうとう、興味を持った店長が、わざわざ夜中にうちまで「あひる」を見にきたそうです。
次の日、娘がバイトに行くと、「お、あひる来たか。」
(・_・)?「へ?」と思う間もなく、「あひる、ちょっとこっち来てこれ洗ってくれ」...
その日からとうとう娘の名前が「あひる」になってしまいました。
「おい、あひる、電話はいってるぞ」.....(T_T)..
「もうしばらく、ピザは頼んだらあかん!!」ときつく娘からのお達しが。(;_;)
おいしくって安いピザ屋さんなのに〜...
あひるの太郎はそんな騒ぎに知らぬげに、今日も池の水を替えてもらって
ごきげんで泳ぎまわっています。(あったかくなったら、好物のどじょう買ってあげるね。)


こないだ、ねこ達のえさを買いに、ペットショップへ行った時のことです。
ペットショップはあまり好きじゃなく、いつもなるたけ早く用事をすませて帰ります。
その日も、さっさとえさを持ってレジに並んでいると、
息子がとことこやってきて、「なあなあ、なんか足元走ってってん。」
とひそひそ言います。
「走ってったって、何が?」...「なんかハムスターみたいに見えたけど..」
「まさか逃げ出したりしてへんやろー」
と、会話しているその足元を、「ふんふんふん♪らんらんらん♪」という感じで
ハムスターが、元気よく走り抜けていきました。
「!!??」.......
レジの人に、「...あのう...今、足元、ハムスターが走っていきましたよ。」
というと、レジの人は困った顔をして、
「いました?つかまらないんですよー。」と言いながら、一応探しに行きました。
注意してお店の中を見まわすと、すみっこや角になぜかひまわりの種とか草の入った
ボールが置いてあるのに気づきました。
「!!お店に住んでる〜!!」
逃げ出しちゃって、そのまま元気にお店のどこかで住んでいるんだそうです。
お店の商品を食べたりしないのか、気にはなるのですが、
ちょっと、そのペットショップが好きになりました(*^o^*)

これも団地にいた頃の話です。
なぜか、捨て犬・捨て猫の多いところで、いつも悲しい思いをしていました。
犬の「シロ」(白いのでみんなこう呼びます)も、いつのまにか
ふらっ、とやってきて居ついた犬なのですが、
これが、途方に暮れるくらい、かわいくないのです(T_T;)
目はなんだか、吸血鬼みたいにらんらんと赤く鋭く、
人を見れば敵意丸出しで、吠えまくり、かなりこわがられていました。
私でさえ、道で会うと、「噛まれたらどうしよう...こわいなー」と思ったくらいです。
「こんなになるなんて、一体今までどういう扱いをうけて大きくなったのだろう」
と思うと、胸が痛みました。
で、どんなに憎たらしくても(?)、とにかく毎日おいしいごはんを
食べさせてあげよう、と決めました。
今まで、人間から酷い扱いをうけて育ったのであろう、シロちゃんに
せめてもの罪滅ぼしのつもりでした。
毎日毎日、「ぺティグリーチャム」とか(^^;)、とにかく、わんちゃん用の
缶詰をあげ続けました。(絶対近づいてこないので、いつも現れるあたりに
置いとくんです。)..運良く、野犬狩りからはうまく逃げられる敏捷な
わんちゃんだったので、そんなことが半年ほど続きました。
.....半年もすると、だんだんと、シロが変わってきたんです。
まず、私の姿をみると、どこからともなく、現れて毎日同じ場所で
待っているようになりました。
そのうち、お皿にえさをあげている最中に近寄ってきて、近くで
食べるようになりました。
半年した頃には、現れる時には、尾っぽをぱたぱた振ってくれるし、
なでなでもさせてくれるようになりました。
ふと、顔を見ると、これがあの「シロ」ちゃんなのかな、と思うくらい、
可愛いんです。目はいつのまにか、黒々と輝いていて、口をあけると
ほんとに笑っているみたい。
この頃には、近所中の人気者になっていて、
子ども達のアイドルになっていました。(あんなにこわがっていたのに。)
私だけでなく、近所のおばさんからもごはんをもらうようになって。
小さい子が背中に乗っても、おとなしく一緒に遊んでくれるわんちゃんに
なっていました。
シロはこの後、お嫁さんを見つけて、家族で「野良犬」してましたが、
みんなに可愛がられて、結構楽しそうです。
どんなわんちゃんでも、人間の接し方で、こんなにも変わるのかなあ、
と思うと、すべてのわんちゃんに幸せに育って欲しい、
人間に優しく接しられて生きて欲しい、と願わずにはいられません。


団地に住んでいた頃、朝刊の配達アルバイトをやっていました。
配達に行く家で、いつも不思議に思うところがあったんです。
団地の3階にある家なんですが、なぜか呼び鈴がドアの下、人間でいうと
足首のあたりについてます....それも赤くて大きな丸いボタン。
毎朝、「これはいったいなんなんだ?誰がこんなとこのボタン押すんや?」
と首をひねっていました。
ある時、ちょうどその家のねこちゃんがお散歩から帰ってくるところに
出会って、謎が解けました。
ねこちゃんは、てててっ、て階段を上がってくると、そのボタンを
前足で、「んしょっ」って押したんです。すると中から、「お帰り、もう帰ったんか?」
と、優しいおばさんの声がして、ドアが開きました。ねこちゃんは、「にゃにゃっ」と
中へ。....思わず、「この呼び鈴、あのねこちゃん用のですか?」と聞いてしまいました。
もちろん、そうなんだそうです。なんて賢いねこなんだー。
それ以来、そのボタンをみる度に、とってもうれしくなってしまいました。

1年半ほど前のある日、主人が手を血だらけにして帰ってきました。
「いったいどうしたん!!??」と聞くと、
阪和道を走っている時に、目の前をこねこが「んてててててっ」と横切ったそう。
「!!!なんでこんなとこを、こねこが??」...とにかく、ほっておくと
あっという間に車にひかれてしまうので、急いで車を非常停車帯に止めて、探しに戻ったそうです。
停車帯から、ひぃひぃ言いながら走って、こねこを見かけたあたりに戻ったのですが、
ねこは見当たらず。さらに探しながら歩いて、2キロほど離れたところでふるえて
いるのをなんとか見つけました。....それからが大変だったんですって。
なにしろおびえているので、抱きかかえたら、ものすごい力で引っ掻いたり噛み付いたり。
「ここで離したら、車に轢かれてしまう」、と必死で我慢して車に連れ戻ったそうです。
「で、今どこにおるん?」....「それがー...」
うちの車は、ホンダの「ステップバン」といって昭和の古い車なのですが、リヤの座席の下に
直径8cmほどの丸い穴がならんであいています。おびえきったこねこちゃんは、
そこに入りこんだきり、でてきてくれないそう....
ガレージに見にいくと、確かに丸い穴にくっついて、なんだか灰色の毛皮が見えます。
「ちゃんと生きてるよね?」とつつくと、動くのですが、全然動こうとしません。
とりあえず、その日は車の中に「ねこトイレ」「えさ」「水」をおいて様子を見ました。
次の日、見てみると、トイレにちゃんとおしっこ・うんちしてるし、えさも水も減って
いるので一安心。でも、相変わらず、穴から背中に触れるだけ....
「どうするー?」といいながら、3日ほど過ぎました。(ちゃんとえさは食べにでてきてるみたいなのに...)
と、ある朝、車のドアをあけた途端にすごい勢いで飛び出して、どこかへ
いってしまいました。
だいぶ探したのですが、どうしても見つからず、いったんはあきらめました。
が、どうも近くにいるようで、しょっ中見かけるのです。
すごく逃げ足が速いのと、人間が嫌いらしくどうしても近づけないのですが、
心配してるうちに月日が過ぎ、今日も元気に"野良猫"しているみたいです。
このへんは、車の心配もなく、比較的、ねこにとって暮らしやすいところなので
まあ、そういう「にゃん生」もありかな、と見守っています。
元気そうな姿を見かけるたびに、幸せな気分になってしまいます。
いつまでも、元気で幸せに暮らして欲しいです。

車を運転していて、一番いやなのが、ひかれてしまったねこちゃんやわんこを見かけた時です。
死にたいくらい、悲しい気分になってしまいます。
こないだも、仕事で工場のならんだところを走っている時に、
ずいぶん手前から、道路の真中に、なんだか大きな茶色い固まりを発見してしまいました。
「いぬとちゃうよね?」「いぬがひかれてるんとちゃうよね?」
と念じながら、願いながら、「もし、まだ生きてたら病院に行かなくっちゃ」
とも思いながら、くらーい気分で近づいていきました。
近づけば近づくほど、やっぱりどうも犬のようです。
「やっぱり、わんちゃんが!!」
と、胸がきゅっ、となったその瞬間、そのかたまりが
「むくっ」と起きて、口あけて、うれしそうに「へ、へ、へ、へ、」と笑いながら、
横のお店へ入っていったのです!!??!!
「んぉ?」...一瞬、目が点になり、固まってしまいました。
それから、ほっとしたのと、わんちゃんのいかにも「また騙してやったぜ」っていう
すごくうれしそうな顔がおかしくって、ひとりでにまにましてしまいました。
その日は、この人騒がせなわんこのおかげで、一日中楽しい気分でした。
あれは、どうもわざと寝転んで、びっくりさせているような気がする...
わんこ、車には気をつけるんだぞ。
